HOJO 天池梨山茶 清香 2019
- 2020/09/17
- 19:00
HOJO 天池梨山茶 清香 2019
価格:4860円/25g タイプ:リーフ 評価:★10

商品説明:
使用品種は青心烏龍。産地は台中縣和平郷梨山・福壽山農場天池茶区、標高2500m。全く焙煎をしておらず、蘭の花のような爽やかな香りがする。
今回のお茶は、台湾高山茶の頂点!
台湾の大統領への献上茶として用いられる、梨山の中でも最も高い評価を受けるお茶ですね。世界でも最高峰に位置する茶園で原料レベルは非常に高いですが、飛びぬけて高地にあるため製茶が難しい。よって選りすぐりの職人を集めているという……。妥協なしのお茶作りをし、ブランド力が高い、そもそも本物を入手する手段が限られているので、コスパとは無縁の高級茶ですね。これを飲むために春からずっと台湾茶を飲んできたので、ラストにふさわしいやつです。

茶葉はこんな感じ。深い青緑ですね。2019年のお茶ですが、購入後ずっと冷凍庫に入れておいたのでバリバリの新茶状態です。
抽出は2パターン。
茶葉は2.0g、湯量150mL、95度で5分蒸らしの紅茶風の淹れ方。
茶葉量は2.0g、湯量は40mLで95度。最初50秒、二煎目はマイナス5秒、その後一煎ごとに10秒ずつ増やし、多煎抽出で淹れました。
〇紅茶風
[香り]
トップノートはシャープな穀物+グリニッシュ+ラン花香。凛とした雰囲気の蒼く清涼な香り。ココナッツのような甘さと、瑞々しいグリーンフルーツのニュアンスが続く。
[味]
風味はラン花香が瑞々しく、戻り香にグリニッシュさが感じられ、高品質な文山包種のよう。
口に含むとまろやかな味の伸び。濃厚でぶ厚い甘みだが、一片の曇りも澱みもない透明感で、ミネラルウォーターのように瑞々しく広がる圧倒的なトップテイスト。ほどよく上品にチカつくミネラル感と強い旨味が続く、滋味深いコクのあるミドル。マイルドでキツさのない爽快な酸味+塩味が奔り、果実味のあるジューシーなフィニッシュ。余韻には塩味と甘味、旨味が長く続き、舌の上に感じるミネラルのアタックが弱く残る。しばらくするとミネラル混じりの甘やかさに変化する。
〇多煎抽出
・1煎目:抽出時間50秒
トップノートは旨い香ばしさを帯びた穀物。漬物のようなほのかな酸のニュアンスの後、瑞々しく清涼な蒼いグリニッシュさ。残り香にほのかなハチミツ。
風味は強く瑞々しい若葉のグリニッシュ。
口に含むと透明感の強い甘みの伸び。甘味に覆われたマイルドな塩味と酸味が奔り、じんわりとした旨味が広がる。余韻にはややシャープな甘酸っぱい果汁のような爽やかさとと舌の上にチカつくミネラルの辛みによるアタックが残る。しばらくすると総じてスパイシーな甘みに変化。
・2煎目:抽出時間45秒
トップノートはシャープかつミネラリーな土、グリニッシュ。クチナシの甘い花香が続く。少し冷めると安定感のある瑞々しい蒼さを伴うラン花香。
口に含むと甘味・塩味・酸味のバランスが良い、瑞々しくクリアーな味の伸び。強い塩味と酸・渋味の合わさったジューシーなコクがミドルに感じられる。凝縮感の後、旨味を伴う甘酸っぱさでフィニッシュ。
余韻には旨味が残り、ミネラルが絡んでジューシーに響く。戻り香にほのかなオレンジ。
・3煎目:抽出時間55秒
香りはほのかに旨さを帯びた香ばしさと、ラン花香が僅かに混ざった瑞々しい若葉。
口に含むと滑らかな甘味と酸混じりの旨味による穏やかなトップ。ややシャープか酸メインの凝縮感を感じ、その後強い旨味が広がるマイルドなフィニッシュ。余韻には酸味とミネラル感が合流するが、変わらず甘やかな雰囲気。
・4煎目:抽出時間65秒
香りはほとんど変わらないが余韻が少し甘酸っぱい。
口に含むと甘味とマイルドなエッジを感じるさっぱりとした口当たり。甘やかな凝縮感を感じ、旨味を伴う甘じょっぱいフィニッシュ。余韻にはジリジリと響くミネラル感。しばらくすると甘みが強まる。
・5煎目:抽出時間75秒
香りはほのかに土と旨さの混ざったキノコ。スッキリとした若葉の香りが続く。
口に含むとクリアーな甘み。雑味はなく甘やかだが主張も全体的にダウン。旨味混じりの甘じょっぱさと、スッキリとした渋味でフィニッシュ。ミネラル混じりの旨味が余韻に残ってマイルド。
・6煎目:抽出時間85秒
香りはぼんやり甘い花蜜。
口に含むとクリアーな甘みとキレの良いエッジ。全体的に薄く旨味がかかっていてとてもマイルド。甘味に絡んだミネラルが余韻として長く残る。
・7煎目:抽出時間95秒
香りは微妙に香ばしい。
風味は柏の葉。
口に含むと甘く濃いミネラルウォーターという印象。口当たりはマイルドだが、続く酸味と舌の上に残るピリ辛なミネラル感が主張を見せる。旨味が合流し、フィニッシュは甘く穏やか。
・8煎目:抽出時間105秒
香りは微妙に甘い。
口に含むと甘いミネラルウォーターという印象。甘味の後にさっぱりとしたエッジを感じ、旨味を伴うピリつくミネラル感でフィニッシュ。小ざっぱりとしてバランスの取れたライトな味わい。
・9煎目:抽出時間115秒
香りは無し。
口に含むとミネラルウォーターという印象。柔らかな口当たりで、酸味が続いて爽やかなフィニッシュ。余韻には弱いミネラルの甘み。
・10煎目:抽出時間125秒
口に含むと少し甘いお湯。
完璧!
もう特に言うことないですね!
台湾高山茶の完成形の一つ。青心烏龍の個性をしっかり出しつつ、鮮烈な蒼さと圧巻の透明度という産地特性を備えています。また、味わいは非常にバランスが取れていてかつ濃い。抜群の安定感と煎持ちで長く楽しめる。
……欲しいものが全部揃って非の打ちどころがないです、ブラボー!
これだけの質のウーロンを常売しているとは恐れ入る……。確かに高価ですが、「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな?」みたいなお茶ですし、絶対外さないなら安いものですね。
強いて難癖を言うなら、完成され過ぎていてつまらないというところでしょうが……。残念ながら「そんなに面白いものが見たいなら見せてやるよぉ!」みたいなヤベーやつが脇に控えているのでやっぱり死角なんてないのであった……。
価格:4860円/25g タイプ:リーフ 評価:★10

商品説明:
使用品種は青心烏龍。産地は台中縣和平郷梨山・福壽山農場天池茶区、標高2500m。全く焙煎をしておらず、蘭の花のような爽やかな香りがする。
今回のお茶は、台湾高山茶の頂点!
台湾の大統領への献上茶として用いられる、梨山の中でも最も高い評価を受けるお茶ですね。世界でも最高峰に位置する茶園で原料レベルは非常に高いですが、飛びぬけて高地にあるため製茶が難しい。よって選りすぐりの職人を集めているという……。妥協なしのお茶作りをし、ブランド力が高い、そもそも本物を入手する手段が限られているので、コスパとは無縁の高級茶ですね。これを飲むために春からずっと台湾茶を飲んできたので、ラストにふさわしいやつです。

茶葉はこんな感じ。深い青緑ですね。2019年のお茶ですが、購入後ずっと冷凍庫に入れておいたのでバリバリの新茶状態です。
抽出は2パターン。
茶葉は2.0g、湯量150mL、95度で5分蒸らしの紅茶風の淹れ方。
茶葉量は2.0g、湯量は40mLで95度。最初50秒、二煎目はマイナス5秒、その後一煎ごとに10秒ずつ増やし、多煎抽出で淹れました。
〇紅茶風
[香り]
トップノートはシャープな穀物+グリニッシュ+ラン花香。凛とした雰囲気の蒼く清涼な香り。ココナッツのような甘さと、瑞々しいグリーンフルーツのニュアンスが続く。
[味]
風味はラン花香が瑞々しく、戻り香にグリニッシュさが感じられ、高品質な文山包種のよう。
口に含むとまろやかな味の伸び。濃厚でぶ厚い甘みだが、一片の曇りも澱みもない透明感で、ミネラルウォーターのように瑞々しく広がる圧倒的なトップテイスト。ほどよく上品にチカつくミネラル感と強い旨味が続く、滋味深いコクのあるミドル。マイルドでキツさのない爽快な酸味+塩味が奔り、果実味のあるジューシーなフィニッシュ。余韻には塩味と甘味、旨味が長く続き、舌の上に感じるミネラルのアタックが弱く残る。しばらくするとミネラル混じりの甘やかさに変化する。
〇多煎抽出
・1煎目:抽出時間50秒
トップノートは旨い香ばしさを帯びた穀物。漬物のようなほのかな酸のニュアンスの後、瑞々しく清涼な蒼いグリニッシュさ。残り香にほのかなハチミツ。
風味は強く瑞々しい若葉のグリニッシュ。
口に含むと透明感の強い甘みの伸び。甘味に覆われたマイルドな塩味と酸味が奔り、じんわりとした旨味が広がる。余韻にはややシャープな甘酸っぱい果汁のような爽やかさとと舌の上にチカつくミネラルの辛みによるアタックが残る。しばらくすると総じてスパイシーな甘みに変化。
・2煎目:抽出時間45秒
トップノートはシャープかつミネラリーな土、グリニッシュ。クチナシの甘い花香が続く。少し冷めると安定感のある瑞々しい蒼さを伴うラン花香。
口に含むと甘味・塩味・酸味のバランスが良い、瑞々しくクリアーな味の伸び。強い塩味と酸・渋味の合わさったジューシーなコクがミドルに感じられる。凝縮感の後、旨味を伴う甘酸っぱさでフィニッシュ。
余韻には旨味が残り、ミネラルが絡んでジューシーに響く。戻り香にほのかなオレンジ。
・3煎目:抽出時間55秒
香りはほのかに旨さを帯びた香ばしさと、ラン花香が僅かに混ざった瑞々しい若葉。
口に含むと滑らかな甘味と酸混じりの旨味による穏やかなトップ。ややシャープか酸メインの凝縮感を感じ、その後強い旨味が広がるマイルドなフィニッシュ。余韻には酸味とミネラル感が合流するが、変わらず甘やかな雰囲気。
・4煎目:抽出時間65秒
香りはほとんど変わらないが余韻が少し甘酸っぱい。
口に含むと甘味とマイルドなエッジを感じるさっぱりとした口当たり。甘やかな凝縮感を感じ、旨味を伴う甘じょっぱいフィニッシュ。余韻にはジリジリと響くミネラル感。しばらくすると甘みが強まる。
・5煎目:抽出時間75秒
香りはほのかに土と旨さの混ざったキノコ。スッキリとした若葉の香りが続く。
口に含むとクリアーな甘み。雑味はなく甘やかだが主張も全体的にダウン。旨味混じりの甘じょっぱさと、スッキリとした渋味でフィニッシュ。ミネラル混じりの旨味が余韻に残ってマイルド。
・6煎目:抽出時間85秒
香りはぼんやり甘い花蜜。
口に含むとクリアーな甘みとキレの良いエッジ。全体的に薄く旨味がかかっていてとてもマイルド。甘味に絡んだミネラルが余韻として長く残る。
・7煎目:抽出時間95秒
香りは微妙に香ばしい。
風味は柏の葉。
口に含むと甘く濃いミネラルウォーターという印象。口当たりはマイルドだが、続く酸味と舌の上に残るピリ辛なミネラル感が主張を見せる。旨味が合流し、フィニッシュは甘く穏やか。
・8煎目:抽出時間105秒
香りは微妙に甘い。
口に含むと甘いミネラルウォーターという印象。甘味の後にさっぱりとしたエッジを感じ、旨味を伴うピリつくミネラル感でフィニッシュ。小ざっぱりとしてバランスの取れたライトな味わい。
・9煎目:抽出時間115秒
香りは無し。
口に含むとミネラルウォーターという印象。柔らかな口当たりで、酸味が続いて爽やかなフィニッシュ。余韻には弱いミネラルの甘み。
・10煎目:抽出時間125秒
口に含むと少し甘いお湯。
完璧!
もう特に言うことないですね!
台湾高山茶の完成形の一つ。青心烏龍の個性をしっかり出しつつ、鮮烈な蒼さと圧巻の透明度という産地特性を備えています。また、味わいは非常にバランスが取れていてかつ濃い。抜群の安定感と煎持ちで長く楽しめる。
……欲しいものが全部揃って非の打ちどころがないです、ブラボー!
これだけの質のウーロンを常売しているとは恐れ入る……。確かに高価ですが、「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな?」みたいなお茶ですし、絶対外さないなら安いものですね。
強いて難癖を言うなら、完成され過ぎていてつまらないというところでしょうが……。残念ながら「そんなに面白いものが見たいなら見せてやるよぉ!」みたいなヤベーやつが脇に控えているのでやっぱり死角なんてないのであった……。
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