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ロチャンティー・ジャパン ダージリン2021SF リントン茶園Young Tea

ロチャンティー・ジャパン ダージリン2021セカンドフラッシュ リントン茶園Young Tea
価格:3888円/50g タイプ:リーフ 評価:★6






ロチャンティー・ジャパン ダージリン2021SF リントン茶園Young Tea
商品説明:
セカンドフラッシュのインパクトとフラワリーな風味、すんなりと爽やかな飲み心地の中に、甘みをしっかりと感じる。淹れ方は少し工夫が必要。



今回のお茶は、変わり種のネタ枠ですね。
リントン茶園のセカンドフラッシュというのをそもそもほとんど見ない上に、その特殊なロット!
希少価値はとても高いといえるでしょうけど、味の保証がない点がちょっと不安ですね。




ロチャンティー・ジャパン ダージリン2021SF リントン茶園Young Tea1

茶葉はこんな感じ。香りはシャープなリンゴ。ドライな枯れ感とスパイシーなニュアンス。見た目はフツーのクローナルダージリンなんですよね。
茶葉は3.0g量り取り、湯量225mL、95度で5分蒸らしました。







[香り]
トップノートはオリーブオイルのニュアンスと、ほんのり蜜っぽく甘い枯れ感。
ミドルノートはスパイシーさが強めな枯れ感と、竹の葉やハーブを思わせる若いニュアンス。冷めると更にドライさが増し、カラッカラの燃えカスを思わせる。
ベースノートは鈍いカラメル水。
※詳細
・強度 トップ中、ミドル中、ベース弱
・個性 グリニッシュというわけでは無いが若い印象。ただし、ドライ過ぎる。
・変化 フレッシュ・スイート・ドライ→スパイシー・ハーバル・ドライ→スイート




[味]
風味はぼんやりとした香ばしさ、カラメル感と少しの青み。
口当たりはまろやか。
穏やかなに広がる、甘味と塩味によるトップテイスト。
ミドルでは酸味が合流し、甘じょっぱさが感じられる。
渋味が目立つようになり、塩味混じりのエッジでフィニッシュ。後味には旨味とミネラルの混ざった甘みが長く残る。
※詳細
・余韻 なし
・ボディー ミディアム
・苦渋 苦味はほとんどないが、渋味が目立つ。ネガティブではない。
・雑味 塩味と渋味の混ざったざらつきが引っかかる。アタックはないのでネガティブではない。
・個性 風味は軽い香ばしさ。甘味・旨味は強いが、雑味もしっかりある。





これは好みが別れるな!





ヤングとはなるほど……こういうお茶なのか、と飲めば納得。
ようは比較的低発酵の「ワンダー系」よりも更に発酵度をダウンさせたお茶ですね。

ワンダーの特徴は発酵度を抑えることで、フルーツ系のニュアンスは出なくなるが代わりに花香が際立つこと。しかし、それよりも発酵度を下げるともはや個性は希薄になるようですね。これがファーストフラッシュなら青々とするのでしょうが、セカンドフラッシュなのでそこまであからさまではない。微妙に香ばしく微妙に青みを感じる……釜香の弱い釜炒り緑茶みたいな印象を受けます。

じゃあ味はファーストフラッシュ的なのか?と思いきやちょっと違う。
塩味がかなり控えめなのですね。
また渋みはあるものの、苦味の強さは通常のセカンドフラッシュと比べて格段に低い。
しかし、セカンドフラッシュらしい甘みは強く出ている……という感じです。

面白いのが、おすすめ通り温度を70度に下げて淹れると雑味・渋味が綺麗に消えてなくなり、穏やかな旨味・甘味オンリーになります。
全てを考慮し、味わいを例えるなら……1煎抽出した上質な煎茶というのが一番近いかなと思います。



ロチャンティー・ジャパン ダージリン2021SF リントン茶園Young Tea2

左が70度、右が95度。
あ、こんなに変わりますかというくらい見た目が違い、目で見て面白い。



どうあがいても香りがイマイチなのが困りますね。高温だとドライ過ぎ、低温だとぼやけ過ぎ。
何かしら品種香が香ってくれればまた違うのでしょうけど!

元々フレッシュなタイプが得意な茶園ならではの可能性があり、ダージリン全体的がこれからこういうのを増やすのかはまだちょっと分かりませんね。
価格が高く、上等なファーストレベルするならそっちを買いますという方が多いのでは?これが2000円くらいなら需要はあるかもしれませんけど……。
そして、ファーストとかセカンドとか関係なく、美味しく飲もうとすると紅茶っぽさが消えるので、紅茶が好きな方にウケるのか微妙なところ。マニアを除けば、一番受け入れられやすいのは中国緑茶が好きな方な気がしますね。


さて……面白くはあり、味は中々良い。が、上質かと言われると微妙で、人を選ぶこのお茶をどう評価すべきか。
一番のネックは価格。この価格帯だと非常に競争相手が多いため、相対的に考えると稀有な個性を持つとはいえ5点がせいぜいという感じです。
しかし、商品としてみると少し話が変わってきます。何故なら、「最初から扱いにくいものだ」と説明しており、その上で「70℃くらいで淹れると美味しいよ」と解決策も提示してくれているのですよね。

この投げっぱなしにないサービスは付加価値に値すると私は思いました。
故に高価とはいえ商品としてはなかなか優秀ということで加点し、評価は6点です。
まあ、7点は流石に無いですね!
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プロフィール

けy

Author:けy
基本は国内外から手に入れたシングルオリジンのダージリン・和紅茶のレビュー。緑茶や烏龍茶、フレーバードなどお茶であれば産地・製法・価格問わず紹介しています。
様々なお茶が手元に来るので、余剰があればお分けすることもできます。
Youtubeもちょっとやってみようと思います。

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