fc2ブログ

記事一覧

劣化と熟成!

やるといったからには、私はやりますよ!
ということで、封印されしキームンを召喚しましょう。





封印されしキームンはいずこへ1



はいこちら。鈴茶堂の祁眉(祁門紅茶)2019。
本来2020年5月30日に開封しようかな?と思っていた奴ですね。
ハハハ、だいぶズレましたな!久しぶりのシャバの空気は美味しいかい?



写真を撮った時刻は2022年1月31日20時06分になります。
「おいおい、そんなこと言って実際そんなに寝かせてないんじゃない?」とおっしゃる方のために、「今」である証拠を……



封印されしキームンはいずこへ2



ほい、さっき届いたアルセウス。発売は1月28日ですね。
15年ぐらい前なら喜んでさっさとプレイしたでしょうけど、今はキームンの方が大事!
というか他にやることが一杯あるので構ってられない!
おまえさんも半年くらいは寝ていてね……。



ようし、ではキームンの開封といこう!



封印されしキームンはいずこへ3



まあ見た目はそう変わるものはないですね。
並べても差は見えません。



ただ、圧倒的に香りが、違う!!!



左、有酸素下の方は……ヒネたようなニュアンスがありますねぇ~。
火香は大体消えてくれたみたいですけど、「まあ、酸化してるよなぁ」と感じます。
地獄のように暑い名古屋の夏を丸々2つを越えてるのでこれは仕方ないですね。
21年産のものでもっとキている奴もあったことを考えると良く持っている方かと。


右、なるべく無酸素下にした方は……ない。ツンとしたヒネ臭が全くないのだ!
黒糖、少しスパイス感、そして乾燥フルーツが香ってます。おお、マジか。上手く熟成できてるじゃん。
嗅覚で感動した経験っていうのは初めてかもしれません。
もうこの時点で勝負は決まったようなものなのですけど、一応飲み比べましょう。



茶葉量2.0g、湯量40mLの多煎抽出を同時に。
1煎目は20秒、以後は1煎ごとに10秒プラス。温度は95度にしました。




〇1煎目:抽出時間20秒
・有酸素
香りはドライなニュアンスが強め。甘いカラメル、ドライフルーツのニュアンスはあるものの酸が混ざっていて全体がぼやけた感じ。その辺で売ってるブレンドキームンに近い点がある。
風味はルイボス+酸のニュアンス。戻り香はカラメルっぽい。
余韻は小、ボディーはミディアム。
口当たりは瑞々しく、クリアな液の流れの後にシャープな甘酸っぱさが奔る。
ミドルでは旨みと渋味があり、まろやかだが少しえぐみを感じる。
その後甘やかな塩味が広がりフィニッシュ。後味はややドライなミネラル感。


・無酸素
竜眼に似た甘さとスパイシーな旨みで、無煙正山に近い雰囲気の香り。クリスピーな旨みとラン火香、ドライな枯感が続く。
風味は黒糖混じりのクリスピーな香ばしさ。戻り香は若干のスパイス、竜眼。
余韻は小、ボディーはミディアム。
構成は似ているが、酸味の尖りが控えめで大人しくインパクトがない。
口当たりが滑らかでしみじみとした甘みがメイン。旨みと渋味が続くマイルドなミドルテイスト。
その後甘やかな塩味が広がりフィニッシュ。後味は果汁のような酸味が混じるリコリスのようなミネラルの甘み。





〇2煎目:抽出時間30秒
・有酸素
香りはぼやけた酸混じりの香ばしさ。ほんのりスパイシーなウッディーさが見えるが、ほぼ隠れている。
余韻は極小、ボディーはライト。
風味は梅っぽさがある。酸とフルーティーなニュアンス。
口当たりはマイルド。
甘味と酸味によるコクのある味わい。
ミドルでは渋味が混ざり、ミネラルと合わさって凝縮感が生まれている。
酸味を舌の端に感じつつフィニッシュ。じわりとくる甘みが長く続く。


・無酸素
香りは甘く香ばしい。スパイシーなウッディーさと、穏やかなランの花。茹でたブロッコリーのような旨みを感じる。
余韻は極小、ボディーはライト。
風味はかなりスパイシー。鰹節、カラメルの甘さが戻り香に強く感じられる。
口当たりはまろやか。
甘味と酸味が同程度に感じられるクリアな液が流れるトップテイスト。
ミドルでは無刺激の渋味が加わってこってりとした印象。
その後重みは消え、甘酸っぱく軽やかな雰囲気にシフト。じわりとくるミネラルの甘さが長く残る。




〇3煎目:抽出時間40秒
・有酸素
ぼやけた酸混じりのウッディーさ。少し砂糖系の甘さが感じられる。
風味は少し甘酸っぱいサンザシ。
余韻はなし、ボディーはほぼなし。
口当たりはヘビー。
マイルドな甘味の流れを感じたあと、ずしっとくる酸・苦渋が舌の上に残る。
その後もドライな感覚があり、やや荒れたフィニッシュ。後味はドライなミネラル感。


・無酸素
芳しくスパイシーな旨み、ウッディーさ。芋っぽさとシャープな甘酸っぱさをランの花が包んでいる。
ナツメやシナモンの混ざったスパイシーな風味。
余韻はなし、ボディーはほぼなし。
口当たりは瑞々しくシャープ。
柔らかな甘味と塩味の流れを感じるトップテイスト。
酸・渋味のエッジが奔り、キレのあるミドルテイスト。
その後じわじわとした渋みを伴う塩味が主張し、さっぱりとしたフィニッシュ。後味にはミネラルの甘みが残る。





違いが大きすぎて可笑しいわ!





飲む前から全然別物じゃないか!と思っていましたが、飲んでみても更にその気持ちが強くなる一方ですね。


香りは言わずもがな。有酸素下で置いたものは余計な酸化臭がくっついていてとにかくぼやけた印象が強いですね。
余韻やボディーといった茶の本質的な部分は同じ。ここは問題ありません。
しかし味わいはこれがまた結構違うのです。


有酸素下では熟成でまろやかになるどころか酸味が目立ちますね。
元々パワーのあるお茶なので、酸味が出たというよりそのまま残り続けているのかもしれませんが……。
これをパワフル、濃厚と捉えるかどうかは飲む人によるでしょうけど、私の目にはガサツに映りますね。

一方無酸素下ではその酸味が主張してこない!あるにはあるのですが、甘みや渋みとバランスよく溶け合っていて、正に尖りがなくなった・丸くなったという感じ。飲み心地の良さが段違いに上です!



余韻を楽しむ上でクリアな味わいは喜ばしいもの。
中国茶の醍醐味を堪能するなら、未開封・もしくは極力無酸素下に置くのが大正解というのが体験できました!
アルミパックに入っていて、なるべく涼しくて暗いところに置いていようとも、酸素がある限り向かう先は劣化のみ!悲しいけれど地球に住んでいる以上この現実は受け入れるしかありません……。
お茶は開けたらさっさと飲み切ろうね、ということですね!




今回、熟成はなかなか上出来だったと思います。
しかし、このキームンには渋味もしっかりあるので、期間が3年ではまだすこーし早いような印象を受けました。
もっと熟成させたら美味しくなりそうな気がしますね。
そこで……実は良いものがあるんですよ!





封印されしキームンはいずこへ6




じゃんっ!
鈴茶堂 祁眉(祁門紅茶) 2019のサンプル!当然未開封でございます。
そしてもう一つ。
今、私の手元には2年前にはなかった冷凍庫という味方がいます。
つまり、今現時点の熟成状態を可能な限り持続させたものと、時の流れに身を任せて更なる熟成を経たもので比べることが可能なのです!



前回は「東京オリンピックが2020年にやるよねぇ、その頃に飲もう」などと考えていた覚えがあります。
そういうイベント事があるときとした方が、期間を決めやすいと思ったのですね。
次はパリの2024年。うーん……今から2年というのはちょっと短いような?
流石に4段構えはないので、これで実験は終わりになりますし。もうちょい伸ばしたいところ。


よし、決めました。
2028年のロサンゼルスオリンピックまで待ちます!
では再び眠れ……。



封印されしキームンはいずこへ7

スポンサーサイト



コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

こんにちは、コメントありがとうございます!

成分分析は出来ないので、あくまで私の感覚ですが……

開封後、劣化が進む前に一度は美味しさのピークが来るように思います。
ダージリンや和紅茶の新茶で火香が強いものは特にそうですね。
開けてすぐよりも数週間〜2・3ヶ月後の方が香りが出ている、という感じることはたびたびあります。

今回のように年単位の時間が経つと流石にどうあがいても微妙になっていくとは思いますが、ちょっとならむしろ良くなるという気持ちも分かりますよ!

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

けy

Author:けy
基本は国内外から手に入れた紅茶や緑茶や烏龍茶などお茶であれば産地・製法・価格問わずレビューしています。
買う理由が特にない場合は気に入った店のものを中心に購入して飲んでいます。
レビューするお茶に偏りが出ることもあるのはご了承ください。

レビューしてみてほしいお茶がある場合など何かありましたらコメント欄か右のメールフォームからお気軽にお問い合わせください。
リンクフリーです。

検索フォーム

ブログ村

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: